歯科医院開業の成功に欠かせない物件選びのポイント その3
歯科医院開業の鍵!成功へ導く物件選びのポイント3
前回に続き今回も物件選びのポイントについてお話します。
本日は自己所有のクリニック開業における注意点とリスクについてお話します。
自己所有(土地を購入してクリニックを建設する)という方法は、一部の医師にとっては魅力的な選択肢です。
診療圏において確かな集患が期待でき、競合もなく、職場と住まいの近接性を望む人にとっては理想的な形態です。
さらに、低利な住宅ローンを利用できるというメリットもあります。
しかし、自己所有には考慮すべき重要な点とリスクが存在します。
自己所有のリスクとして挙げられるのは、以下の2点です。
経営難の場合のリカバリーの難しさ
経営が思うようにいかなかった場合のリカバリーの難しさです。
テナントや集合医療施設とは異なり、自己所有の場合、簡単にクリニックを廃止し、別の場所に移転することはできません。
このため、選んだ場所が予想と異なり、集患が得られなかった場合、負債を抱えたまま経営を継続することになる可能性があります。
土地の購入費用の負担
自己所有の開業では土地の購入費用が大きな負担となります。
土地の価格次第では、数億円の負債を抱えることもあります。
借入金の額が多いため、経済的なプレッシャーも大きくなります。
これにより、開業医師の財務状況やストレスの増大などが懸念されます。
自己所有の開業を選択する際には、次の点に留意する必要があります。
地域の診療ニーズと市場調査を十分に行い、集患の見込みや競合状況を正確に把握すること
土地の購入費用だけでなく、建物の建設費や設備投資、運営費なども考慮に入れること
これらのコストを適切に予測し、事業計画を立てることが不可欠です。
さらに、自己所有の開業では、経営に対するリスク管理も重要です。
事前に予測困難な事態に備えるために、
十分なキャッシュフローの確保やリスク分散策の検討が必要
事業の安定性を高めるためには、
マーケティング戦略や広告宣伝活動を適切に計画し、集患を促進する努力が必要
また、クリニックの経営に関する知識やスキルも必要です。
経営面の専門家やコンサルタントのアドバイスを受けることも大切
さらに、自己所有の開業では、将来の事業展開や経営状況の変化にも柔軟に対応できるよう、計画を立てる必要があります。
クリニックの拡張や改装、他の医療施設との連携など、将来的な成長に向けた戦略を考えることが重要
自己所有のクリニック開業は、独自性や経営の自由度を高めるメリットがありますが、リスクや負担も大きいということを忘れてはいけません。
開業前の計画段階から慎重にシミュレーションを行い、リスクを最小限に抑えるための準備をしっかりと行いましょう。
自己所有のクリニック開業は、将来的な成功や独立性を追求する上で魅力的な選択肢ですが、そのリスクを理解し、適切な対策を講じることが重要です。