開業歯科医師のための成功する開業場所の選び方
歯科医院の開業を考える際、最も重要な問題の一つが「どこで開業するか?」ということでしょう。
開業する場所は、長期的な成功に影響を及ぼす重要な要素です。そこで今回は、成功する開業場所の選び方についてお話ししましょう。
開業場所を探すのは簡単なことではありません。
しばしば1〜2年かかることも珍しくありません。
開業場所を選ぶ際、「この場所で本当に成功できるだろうか?」という不安を感じることもあるでしょう。
しかし、結果を見るまでわからないため、多くの先生方が悩むことでしょう。
都市開業 vs 地方開業:どちらが成功への近道?
多くの先生方が、都会での開業を考えることがあります。
特に東京を中心に、「成功したい」という意欲と、都会での開業がイメージされる魅力からくるものです。
都会部では銀座や赤坂、青山、渋谷、新宿、池袋といったターミナル駅周辺や人気エリアがあります。
しかし、これらのエリアは成功への難易度が高く、また成功しても儲けが限られることも多いのです。
立地の選び方:人口密度から始める賢い選択
開業する際に最も重要なのは立地です。
一度場所を選んでしまうと、後から移転することは難しいため、慎重に考える必要があります。
開業場所を選ぶ際の重要なポイントとして、「1歯科医院あたりの人口」が挙げられます。
全国の歯科医院数に対する人口の割合を見ることで、その地域の患者数の供給と需要を把握することができます。
たとえば、厚生労働省のデータによると、日本全国の平均で一歯科医院あたりの人口は約1,871人です。
都心部ではさらに少なく、東京23区の平均は約1,077人です。
つまり、都心部ほど競争が激しく、一歯科医院あたりの患者数は少なくなります。
都心部の競争と魅力:リスクとリターンを理解する
ただし、都心部には通勤や通学で人が集まる地域も多くあります。
したがって、住民票だけでなく鉄道の乗降客数なども考慮すべき要素です。
しかし、これらのエリアは競争が激しく、成功へのハードルも高いことを理解しておく必要があります。
意欲と計画が成功の鍵:開業医師の行動力が問われる
最終的には、成功を目指す開業医師ご自身の意欲と行動力が大切です。
成功するためには、開業場所の選定だけでなく、綿密な計画と努力が必要です。
開業における立地選びは重要な一歩。
将来の成功への第一歩として、慎重に選び抜くことが成功への道を切り開くカギです。
開業がお奨めできる立地とは
都市部からの通勤可能な郊外がお奨めする開業場所
これまでの情報を考慮し、都市部から電車で通勤可能な郊外の駅周辺で開業を検討することをお奨めいたします。
この選択により競合医院が減少し、賃料も抑えられます。都市部の中心から電車で約30分から1時間の距離が目安です。
[topic color=”gray” title=”駅近での検討”]
もし都心から電車で離れた場所を検討する場合でも、駅からすぐ近くの場所で開業することをお勧めいたします。
理想的には駅前のロータリーに物件があると最適ですが、現実的には難しい場合もあります。
駅前のメイン通りを次に検討し、駅から徒歩約5分程度が目安となります。
駅から遠くなると患者さんにとってアクセスが困難になります。[/topic]
[topic color=”gray” title=”人通りを評価”]
立地の重要な要素は通行人数です。
その場所に立って周囲の人通りを確認することが大切です。
ストップウォッチを使用して、3分間に通行人や車の数を計測し、自身の開業地と同じエリアの他の医院と比較します。
人通りの少ない場所は避けましょう。[/topic]
[topic color=”gray” title=”一階で開業”]
近年、一階での開業が増加しています。
以前は2階や3階でも十分患者さんが来院していましたが、現在は一階が一般的です。
一階での開業を検討する際、駅のロータリーや駅ビル、医療モールなど、交通利便性の高い場所を選ぶことが重要です。[/topic]
[topic color=”gray” title=”保証金の確認”]
テナント契約を検討する際には、保証金の金額を確認しましょう。
通常、10ヶ月分が目安ですが、新築物件や築年数が古い物件では異なることがあります。
交渉の余地がある場合もあるので、家賃以外の費用も考慮しましょう。[/topic]
[topic color=”gray” title=”物件の形状と間口”]
不動産業者から提供された物件の図面を確認しましょう。
同じ広さでも物件の形状によって集患に大きな違いが出ます。
間口の広い物件は患者さんに大きな印象を与え、集客に寄与します。[/topic]
[topic color=”gray” title=”生活道路の検討”]
駅から遠い場所でも、車社会の場合、開業が可能です。
生活道路はエリア内の住民が頻繁に利用する道路を指します。
スーパー、銀行、役所、学校、コンビニなどがある通りが該当します。
ただし、駐車場の確保が必要です。[/topic]
これらの要素を考慮し、開業立地を選択する際に検討材料として活用してください。
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