歯科医院の設計
歯科医院の設計について、多くの歯科医師が夢見る「隠れ家の高級寿司店のような医院」についてお話しします。
確かに、そのような医院は理想的で魅力的ですが、最初からそのような医院を実現するのは難しいことがほとんどです。
なぜなら、持ち患者さんがほとんどいない状況からスタートするからです。
持ち患者がほとんどいない新規開業の厳しさ
高級寿司店が新規オープンする場合、通常は修行した店から常連さんがついてきます。
人々は食事を三度摂りますが、同じ寿司店に毎日行くことはまずありません。
そのため、新しい寿司店にも元常連さんが訪れるのです。しかし、歯科医院は異なります。
歯科医院に通う患者さんは、通常一つの医院で治療を受けます。
そのため、新規開業時に持ち患者さんはほとんどいない状態からスタートしなければなりません。
これは非常に厳しい現実です。
では、どのようにして新しい患者さんを獲得し、理想の医院に近づけるのでしょうか?
入りやすい医院をつくるポイント
最初から「隠れ家の高級寿司店」のような医院を実現するのは難しいと説明しましたが、その理由は新規開業医院には持ち患者さんがほとんどいないためです。
そのため、最初は「入りやすい医院」をつくり、徐々に理想の医院に近づけることが成功の鍵です。
以下は、”入りやすい医院”をつくるためのポイントです。
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1. 目立つ看板を設置する
歯科医院の看板は非常に重要です。
患者さんに「ここに歯医者がある」と気づいてもらうためには、目立つ看板が必要です。
以下の四つの看板を基本に設置します。
欄間看板
医院の正面に大きな欄間看板を設置しましょう。
これは医院の顔とも言えるもので、大きなサイズにすることがポイントです。
電飾看板を使用することで、より目立つようにしましょう。
案内板
入口の横に案内板を設置し、診療時間や診療科目、電話番号などを明示しましょう。
スタンド看板
テナント物件の場合、外にスタンド看板を置きましょう。
電飾看板を使用することで、目立つようにします。
ポール看板
戸建て建築の場合、ポール看板を設置し、高い位置に大きく表示します。
これにより、一階の医院が通行中に目立つようになります。
2. 道からでもわかるようにする
一階で開業する場合、通行中の人々に「上に歯科医院がある」とわかるように工夫しましょう。
大きな看板やカッティングシート、道からでも見えるように配置された看板などを活用します。
3. 看板の設置を事前に確認
テナント契約の際に、どの程度の看板が設置できるかを事前に確認しましょう。
看板の設置は医院の集患に大きく影響するため、しっかりと計画しておくことが大切です。[/topic]
最初から理想の医院を目指すことは素晴らしいですが、成功の鍵は最初に入りやすい医院をつくり、患者さんを獲得することです。
徐々に理想に近づけていく過程を楽しんで進めていきましょう。
成功への第一歩は、目立つ看板から始まります。
看板広告についてこちらの記事もぜひご覧ください。
患者満足度を高める5つのポイント
歯科医院を開業する際、設計は非常に重要な要素です。
患者さんの快適さや安心感、印象に大きな影響を与えます。
この記事では、歯科医院の設計について考えてみましょう。
1.受付配置の重要性: 患者に安心感を与えるデザイン
歯科医院の設計において、受付の配置は非常に重要です。
外からでも受付で予約や会計をしているスタッフの様子が見えるようにしましょう。
これにより、患者さんはスタッフが働いている雰囲気を感じ、笑顔で接している医院は入りやすく感じるでしょう。
受付は医院の顔であり、通りからはっきり見える場所に配置しましょう。
2.見やすい位置への受付配置: 医院のアクセス性を向上させよう
受付の位置は、道路の正面から見える場所に配置するのが良いです。
狭い間取りの場合でも、受付を見やすい場所に設置しましょう。
道路の向きによっては、斜めに配置することも効果的です。
これはスペースを広く見せる効果があります。
3.待合室の内装: 豪華な雰囲気で患者の快適さを提供
待合室は患者さんが滞在する場所であり、内装は印象に大きな影響を与えます。
歯科医院の内装は、あまりにも安く仕上げると見劣りしてしまう可能性があるため、少し豪華に仕上げることをおすすめします。
これは「キラキラ金ピカ」ではなく、患者さんに「ここはきれいでいい感じだな」と思わせるグレード感を意味します。
4.内装のバランス: 医療技術と印象の重要な関係
歯科医院は基本的に保険診療が主体であり、料金は全国一律です。
しかし、開業するエリアの他の医院と比較して内装が見劣りすることは避けたいです。
患者さんは内装が医院の技術にも関連していると考えがちです。
口コミがない初期段階では、見た目の印象が評価に影響を与えます。
適切なバランスを見つけ、他の医院に引けを取らない内装を心掛けましょう。
5.予算を考慮した賢い設計: 患者の信頼を築くための投資
最後に、予算は常に考慮すべき要素です。
無駄な贅沢はせず、患者さんの快適さと安心感を優先しましょう。
できるだけお金をかけるべき場所に投資し、内装や受付の配置に慎重に計画を立てましょう。
歯科医院の設計は、患者さんの信頼を築くために重要な要素です。
見た目の印象や居心地の良さは、患者さんの治療を受ける意欲に影響を与えます。
適切な設計と内装により、開業医院が成功する一助となるでしょう。
関連記事はこちら。ぜひご覧ください。
歯科医院の設備について
歯科医院を開業する際、設備は患者さんの快適さや信頼感に大きく影響します。
特にキッズコーナーとカウンセリングルームの設置は、患者満足度を高め、自費診療を増やす重要な要素です。
この記事では、これらの設備について詳しく考えてみましょう。
キッズコーナーの設置: 子供と母親の安心感を提供しよう
待合室にキッズコーナーを設けることは、子供を持つ患者さんにとって大きな魅力となります。
キッズコーナーはガラス面の部分に配置し、外から見えるようにしましょう。
中にはブロックや積み木、絵本、マンガなどのおもちゃを用意し、子供たちが楽しめる空間を作ります。
最近では、大型の液晶テレビを設置してアニメチャンネルを流す医院も増えています。
これにより、子供たちは待合室で楽しく時間を過ごすことができます。
子供が喜ぶ医院になれば、お母さんたちも安心して診療を受けに来てくれます。
キッズコーナーを導入する目的は、単に子供たちを喜ばせることだけではありません。
子供たちは虫歯ができやすいため、小学生は歯科医院を頻繁に訪れます。
そして、子供を連れてくるのは母親です。
お母さんたちは、医院に子供を連れて行く際に疑念や不安を感じることがあります。
医院の雰囲気やスタッフの対応、他の患者さんへの配慮などを心配することがあります。
しかし、キッズコーナーがあれば、子供たちは楽しく遊びながら待つことができ、お母さんも安心感を持ちます。
キッズコーナーの効果: お母さんの支持を得て患者数増加へ
歯科医院にとって、お母さんたちの支持は非常に重要です。
特に子供を持つ主婦層は、近隣の人々とのコミュニケーションが盛んであり、口コミの発信源となります。
お母さんたちが医院を気に入れば、家族全員を連れて診療に訪れてくれる可能性が高まります。
カウンセリングルームの重要性: 患者との信頼関係を築く場所
自費診療を増やすために、カウンセリングルームの設置も検討しましょう。
通常、治療内容の説明はユニットで行われますが、緊張している患者さんにとっては正確な理解が難しいことがあります。
カウンセリングルームは、患者さんと対話し、相手の目を見て話す場所です。
相手の目を見ながら説明することで、内容が伝わりやすくなり、信頼感を築きやすくなります。
特に金銭に関する話題は、テーブルの上で客観的に話しやすい環境が提供されることで、患者さんにとってもわかりやすくなります。
カウンセリングルームは、治療計画の説明や質問への丁寧な回答に利用され、患者さんとのコミュニケーションを強化します。
歯科医院の設備は、患者さんの満足度を向上させ、信頼感を築くための重要な要素です。
キッズコーナーとカウンセリングルームの設置は、患者さんにとって快適な環境を提供し、医院の成功に寄与するでしょう。
開業医院の設計において、患者さんの視点を常に考慮することが大切です。
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